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死者からの手紙「東京医大カテーテル誤挿入事件」顛末記その1(プロローグ)

プロローグ
私は平成15年東京医大で消化器系の手術を受けました。初期段階で発見されたので間違いなく治ると信じていました。術後、担当医は「病理検査の結果、悪性腫瘍ではなかった。」と家族に報告しました。それを観察室で家族から聞いて一安心しました。
ところが消化器系の手術なので抗生物質や栄養を効率よく補給するため、術後に点滴用CVカテーテルを頚動脈から心臓近くへ挿入(誤挿入)したのです。これが事の発端でした。
でもCVカテーテルを挿入するというインフォームドコンセントはありませんでした。主人はカテーテルがどんなものか実物を知っていたので「もし挿入するという事前の説明が有ったら術後の私の苦しみ方を見て問題意識を変えたのに」と悔しがっています。主人の指摘で病院側も再確認したかもしれませんもの。その後の経緯は後日お話しましょう。

マスコミ対策

手術の翌日には誤挿入で呼吸困難になり心肺停止になりました。病院は脳死状態とは絶対に言わず、PNR(point of no return)と歯切れの悪い説明に終始しました。英語で言えば誤魔化せると思っていたのでしょうかね〜ドクさん?。
事故後、私の家庭は大混乱になりました。とても一言では表現できません。
家族はマスコミに晒されるのを避け、出来る限り日常の生活を取り戻すことに躍起でした。
しかし、三ヵ月後、新聞とテレビが私の事件を一斉に報道したのです。「隠蔽しようとしてもいずれ嗅ぎ付けられますよ」と病院に忠告していたのにね。だって私も主人も仕事柄マスコミ関係者と昔から付き合いがあったのですから。それでも家族はマスコミの取材を拒否し続けました。日常生活を少しでも取り戻そうとしたのです。その後もマスコミを避け、可能な限り沈黙を通してきました。

東京医大から先に事件が一部公開へ

ところがです。事故発生から7年も経つ平成22年4月、東京医大側が事件の一端を公開し始めたのです。事件発生当時「もし東京医大が事件を公開する場合は事前に連絡して欲しい。あたかも被害者家族と決着がついているような表現で一方的に情報を流されては困るから」と家族は伝えていたそうですが、院内で徹底されなかったのでしょうね。しかも検察審査会や民事裁判の真っ最中ですよ。情報管理が如何に出来ない組織か分かりますね。
詳しくは「医療安全全国共同行動」(PDF・下記アドレス)をご覧ください。ここに東京医大の当時の行動が書かれています。(著作権の関係でこのブログには載せません)
しかもです。家族があれだけ「事故調査記録を開示して欲しい」と言っていたにも拘らず「警察がカルテを持って行ったので調査は中断した。その後やっていない。」と拒否し続けたのです。しかし、この文面(PDF)によると事故原因とその改善対策案が長時間討議されていたではありませんか。

ネットワーク作り

ここから被害者遺族のネットワークつくりが本格化したと言っても良いでしょう。私だけでは有りません。おそらく他にも事件が隠蔽されていると思えたからです。
もう沈黙するわけには行きません。なぜなら東京医大側が一方的に語り始めたからです。自分たちに都合の良い大本営発表では困りますもの。
今年になって或る主催者のシンポジウムが私の事例を取り上げました。もう沈黙解除です。
次回からこの事件を通して患者の皆さんがどうやって医療事故を自己防衛するか、被害者遺族はどうやって事故処理に立ち向かうべきか、共に考えてみませんか。それではまたお会いしましょう。
死者からの手紙(その1)


「医療安全全国共同行動」(PDF)
http://partners.kyodokodo.jp/info/guidance/advice/100402advice1.html



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