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東京医大・医療安全誓いの日「メモリアルデー」に参加して

8月3日開催された東京医大・医療安全誓いの日「メモリアルデー」に参加された「医療過誤原告の会」会長・宮脇正和氏からご寄稿頂きました。原文のまま掲載します。
※「医療過誤原告の会」 〜創設22年の歴史を持つ全国最大規模の医療事故被害者団体〜

  <寄稿>  医療過誤原告の会 会長 宮脇正和

東京医大被害者ネット代表者の呼びかけで、参加する機会をいただいき、得るものが大きいひと時となりました。

東京医大は今年1月、「患者とともにある医療」と題する本(東京医大再生プロジェクトチーム委員会編)を出版した。 創立100周年を前に、2002年〜2007年にかけて、医療現場での相次ぐ医療事故に対する不適切な対応、診療報酬不正請求・研究費の不正処理等の不祥事などが発生したにもかかわらず、大学として責任ある体制をとることが出来ず、東京医科大学第三者委員会から「東京医科大学は、危機的な状況にある」と、指摘された。 本書には、再生プロジェクト主催による有識者10名の講演が掲載され、医療の原点である「患者と共にある医療」の熱い思いが語られていた。講演会受付で、参加者に本書が配布されていたのでいただいて帰り、講演と合わせて東京医大の改革への熱意を学ばせて頂いた。

さて冒頭に、メモリアルデー開催のきっかけとなった、心臓弁膜手術事件犠牲者の方に黙とうが行われ、厳粛な雰囲気で開会となった。
まず、病院長の坪井良治氏から「当院のこの1年間の医療安全の取り組みについて」と題して、インシデントレポート報告件数の動向、茨城医療センターでの診療報酬不正請求に伴う保険医指定取り消し処分に問題と対応等について報告された。

特別公演は「東京医科大学病院に望むこと〜10年後を見据えて」の演題で、坂本憲枝氏(医療グループ「あすか」代表、消費生活アドバイザー)が、お話しされた。坂本氏は東京医大病院第三者評価委員会委員・倫理委員会委員を務めておられる方で、東京医大の改革に一緒に携わってきた立場から、二つの願いについて語られた。
一つ目は、「もっといい病院になってほしい」、医療の技術レベルが高く、患者の不快・不安等のマイナス要素を少なくしてほしい。
二つ目は、「今以上に、患者の気持に配慮して対処してほしい」、患者の心のケアに配慮を、インフォームドコンセントの促進等を要望した。最後に、10年後を見据えて、医療技術の発展とコミュニケーションの重要性を強調された。

このようなメモリアルデーを大事に毎年開会されてきたことに、敬意を表したいと思います。しかし、全体的には、危機感をもって改革に臨んでおられる時期にしては、やや問題意識の深まりが途上の印象でした。
来年は第10回目となりますが、厚労省・医学界・患者団体等で焦点となっている医療事故調査制度について東京医大としての姿勢、患者と共にある医療を推進する基盤となる患者への積極的な情報共有の試行、具体的な医療事故対応について被害者と納得のいく解決が出来た経験等、困難ではあるが改革にチャレンジしていることをアピールする機会となるような、メモリアルデーの内容を期待したいと思います。 関係者のみなさま、ごくろうさまでした。

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