< 2017年08月 |  1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30  | 2017年10月 >
Home  > 寄稿 >  山田哲男先生「追悼シンポジウム」に参加して 

山田哲男先生「追悼シンポジウム」に参加して 

「医療過誤原告の会」会員の方からご寄稿を頂きました。大変有難うございました。
山田哲男先生には当会の顧問アドバイザーとして長年ご尽力いただきました。

------------------------------------------------------------------
〜寄稿文〜

山田哲男先生 追悼シンポジウム 2013.9.7
「医療裁判と同僚評価」

名古屋で「山田哲男先生追悼シンポジウム」があり、出席しました。
山田先生とは面識はありませんでしたが、以前、東京医大被害者遺族ネットの方から「大変お世話になっている方」と伺ったことがあり、そのお話からもとても心ある正義感の強い医師であることを知り、同じ県内にいらっしゃることを嬉しく思っていました。

当日は会場いっぱいにたくさんの方が集まって来られ、先生の人望の厚さを実感しました。思ったことを胸開いて忌憚なくお話される方で、医療界の異端児だったかもしれませんが、人間としてご自身の弱さをしっかりと見つめる目もあり、その上での勇気を備えていらっしゃる方だったと、講演者の方々のお話から感じました。鑑定をお書きになる時も、目の前の問題解決だけでなく、その過程で関わる人たちに対しても、人として、専門家として、また時に教育者として、大切なメッセージを発しておられた様子が伝わってきました。

パネルディスカッションでは、医療界での同僚評価の現状やその難しさが議論され、正しいことを正しく行動することが、想像以上に大変な世界であることを生の声で聴き、重いものを感じました。それでも意見書を書かれる先生方の動機のひとつに、ご自身で一生懸命取り組んでいる分野で、ひどい診療が行われると立腹する気持ちがあるから、との発言が続けてあり、大きな深呼吸をさせられた気分になりました。

山田先生は、東京医科大学のご出身です。
多くの課題を抱えている東京医大ですが、山田先生の母校でもあります。今回、人ひとりの存在の大きさを改めて感じました。
もっともっと長く先生らしい日々を生きて頂きたかった、と残念な気持ちありますが、先生の強い意志が多くの方の心に共鳴していることを感じられたシンポジウムでもあり、希望のようなものを持って会場を後にすることができました。

大学病院という組織の中では、医療者の方々が個々の信念や良心をまっすぐ表現することが難しい場面も多々あると想像します。それでも、誠実に働く方々が必ずいる。その誠実な思いを応援しなくてはならないと思いました。また、同時に、私たちの患者の立場からも、疑問があれば問いかけていく姿勢を持ち続けることの大切さも、改めて受け止めました。

最後に山田医師の著書から、抜粋してご紹介します。

「僕が医療過誤問題にかかわるようになったのも、こういった体験を経て、医者が、医療問題を自分たちの問題として、自ら解決していく自浄作用の必要性を感じたからだ。問題をしっかりと解決していくことも、医師の重要な任務ではないかと思ったのだ。特に、日本の医療界は医師の相互批判がない。それを実現していくべきだと僕は思うようになった。」


山田哲男「医者のえらび方でいのちが決まる」 序章より

医療過誤原告の会 清水紀子

▲page top